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2013年、福岡市中央区六本松3丁目でコーヒーの自家焙煎店を開業しましたSaredo Coffeeの権藤と申します。
私は大学卒業後、コーヒーチェーン店でアルバイト入社し、その後正社員となり10年間勤めました。
社内で開催されるコーヒー大会で東海エリアの上位になったことをきっかけに、有料コーヒーセミナーの開催、他店舗に行脚しコーヒー豆の啓蒙・販売促進活動、管轄店のコーヒーマスター育成を行いました。
そんなある日、お客様に言われた「苦くないコーヒーちょうだい」の一言で、私の人生は大きく変わることになります。
当時から20年程前にスペシャルティコーヒーという単語は存在するも、その単語を使うのは業界の方くらいでした。しかし、その「苦くないコーヒー」というリクエストは多く耳にするようになりました。
当時勤めていた会社は、深煎り傾向にあり、そのラインナップからお客様にお勧めできるものはなく、ならば地元福岡で自分で自家焙煎店をしようと決意します。
スペシャルティコーヒーとは、カップの中の液体の風味が素晴らしい美味しさであることを言います。
原料の個性をどう活かすか、焙煎士の哲学を掛け合わせ、お店の味を作ります。
私のお店では、舌の上で転がしたくなるカラメルのような苦さ、爽やかな柑橘系の酸味、ナッツのような香ばしさ、ただ苦いで終わらないクリアな苦味、ただ酸っぱいで終わらないなめらかなコーヒーでお客様を満足させることを目指しています。
自身とお客様のおいしいを求め続けた日々、これからも屋号と共に歩み続けます。
屋号は、
「たかがコーヒー、されどコーヒー」の
されど からきていて、
せっかくなら おいしい方がいい
少しこだわったものなら なおいい
一杯のコーヒーが最高の時間になるように。
コーヒーに込めた想いを店名にしました。
これまでも、これからも、私たちが大切にするもの
お客様にお届けしたいのは、産地特徴を活かした個性豊かな風味のコーヒーとそのコーヒーをより美味しく感じられる焼き菓子です。
コーヒーにもお米やお肉のように品質ランクが存在し、サレドコーヒーが仕入れるコーヒー豆は上位5%の高品質な豆であるスペシャルティコーヒーを使用しています。
コーヒー豆のほとんどは海外から日本に船便で届きますが、夏の海上コンテナ内は70℃程度まで上昇することがあり、せっかく高品質な豆を仕入れても台無しにしてしまいます。
それに対し、当店で使用する豆は、リーファコンテナで海上輸送、国内に届いた後も定温倉庫で管理されていますので、現地で採れた豆を高い状態で維持し、小まめに焙煎しています。
焙煎は産地の個性をひきだしつつ、バランスを整えた後味の良いやさしい飲み心地です。
苦味のコーヒーは丸くクリアに、酸味のコーヒは角をなくしすっきりと。
スペシャルティコーヒーの良さは、品質だけに留まりません。
コーヒー豆が消費者の手に渡るまでに約100人の方が関わると言われています。
いつ、誰が、どこで摘んだ豆なのか、生産から消費者までの顔がわかる程の透明性もまた魅力の一つです。誰かの活動は、他の誰かが必要としていて、良いものは良いと評価され、人が報われる仕組みになっています。
オープン当初、このスペシャルティコーヒーを日常にしたくて、「寄り添うコーヒー」を目標にしました。
2025年3月14日 大濠公園からすぐの『草香江』に移転
11年の間にお店のある街は、裁判所、検察庁、ビジネスビル、新築の賃貸分譲マンションが次々に建ち、六本松の人気はとても高まりました。
住宅街であり学生の街の印象が強かった六本松は、シングルにもファミリーにも更に人気のある街になりました。
これからもまだまだ需要と供給がある六本松は、ホテルやマンション建設の計画が続きます。都市の再開発や活性化に伴い、街が高級化していき、今までそこで暮らしていた人々が地価や家賃の上昇に伴い、そのエリアから実質的に排除されてしまう現象をジェントリフィケーションというそうです。そして、当店が入るビルもその波で分譲マンションへの建替えが計画されました。
11年前、当時のビルのオーナーからこう言われました。「この通りはランチをしているお店はあるけれど、それが終われば夜まで一旦閉めてしまう。日中は淋しく、街として稼働していない。日中も頑張って営業してくれるなら家賃も含め応援するよ。」と。
あの日からこれからもずっとという気持ちは消えませんが、オーナーは変わってしまい現オーナーの意向である限り、第二章に進まざる得なくなったからです。
移転先との出会い
退去通告を受け移転先を探しましたが、不動産サイトで探しても、不動産屋さんにお願いしても、有意義な情報はありませんでした。
2ヶ月が過ぎた頃、私たちのお店を好きでいてくれる方がいる限り店は続けたいという思いから、SNSや店頭で物件情報を募り、助けを求めることにしました。
更に数ヶ月が経った頃、マンションがずらりと建つ中に、ずっとこの場所でこの街を見てきたんだろうなという2階建ての物件と出会いました。
元美容院で、2階は住居と学習塾でもしていたような内装でした。
何をしてもいいよ。階段を内に作ってもいいし、ずっと借りてくれるならそれもうれしいと言ってくださり、私たちは胸が高鳴りました。
福岡市の中心地
大濠公園側に佇む築50年。
そしてこれからの30年を繋ぐコーヒー店へ。
今の場所から、徒歩15分。地下鉄七隈線六本松駅から徒歩10分。大濠公園も近くなります。
2029年には、隈研吾建築都市設計事務所による設計の福岡県美術館も目と鼻の先です。
1階は焙煎室とお菓子作りの部屋、物販スペースと、ドリンクを作ったり豆を挽いたり、数席だけの喫茶スペースです。
2階は、客席と、倉庫に使います。時にはイベントの開催もできたらなと思います。
コーヒー豆を買いに来て帰る
コーヒーを飲みに来て帰る
一人の時間を過ごしたい日は2階に
誰かと喋りたくなった日は1階に
ペットとお散歩中であればお外の席に
日常使いのコーヒー屋さんをイメージした内装にしています。
私たちにとって大切な場所であり続け、お客様の居場所の一つとしてサレドコーヒーが存在していたらうれしいです。
移転後のサレドコーヒーは、「普段着で楽しむコーヒー屋さん」を目指します。
お店が誰かにとっての居場所だったり、食卓に並ぶコーヒーだったり、贈り物のコーヒーだったり、外食先のコーヒーがそうだったり。
コーヒーを通して、誰かの大切な生活の中にこっそりいるような。
六本松店の時は、コーヒー以外に定期的にトマトや植物の軒先販売をすることで地域の方に喜んでいただきました。草香江店でも地域の方に喜んでいただけるようなお店にしたいです。
夫婦二人三脚で、一杯のコーヒーが最高の時間になるよう、まずは目の前のお客様を丁寧に。
誰かにとっての3つ星店でありたい。
私たちは自分たちの手と目の届く範囲で日々の暮らしのコーヒーとお菓子をお届けし、お店を通して、お客様と私たちの居場所を作っていきたいと思っています。
動画は六本松時代の頃。
授業の履修課題とのことで、お客様に作っていただきました。